ベトナムインターン生活紀行Vol.6

先日、ダクラク省、バンメトート(Buôn Ma Thuột)に行ってきました。
バンメトートはベトナム中部にある高原地域で、ホーチミンから飛行機で1時間ほどかかります。
工業的にはまだ発展しておらず、コーヒーやコショウ、ゴムの生産などが盛んな地域です。
また、人口の約40%はエデ族などの少数部族が占めており、都市化があまり進んでいない地域です。
ホーチミンとは全く違う環境で、ベトナムのローカルな様子を見てくることが出来ました。

コーヒーやコショウの農園を見学したり、象使いの村へ行きエレファントライディングをしてみたり、少数部族の住んでいる村を訪れ、民族音楽を聴いたり米酒を頂いたり・・・
日本ではもちろん、ホーチミンでも味わえないような、とても貴重な経験ができました。

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そのツアーの中で、ダライヌアの滝という所に行ったのですが、そこでの話を少し。
ダライヌアの滝はバンメトートの観光地の一つで、緑豊かな環境を持った、きれいで大きな滝です。
写真はまだ水量が少ないそうなのですが、雨期の雨が一番多い時期には、全面的に滝になっているそうです。
間近で見る滝は迫力があり、自然を満喫できる素晴らしいものでした。

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しかし、おそらく観光客によるものであろうごみが散見されたのは少し残念なことでした。
日本でもそうですが、環境問題や観光地域におけるモラルというのは気になってしまうものです。
ベトナムは素晴らしい観光資源を有しながらも、それを活かしきれてないような印象を受けます。

2014年の年間来越者数は780万人にのぼり、そのうちの60%が旅行者でここ10年間で約3倍と大幅に増加しています。

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観光業に関する売上も同様に10年間で3倍弱になっており、観光業がGDPに寄与する率も10%程度となっています。
(参考:日本6.9%、韓国5.8%、中国9.2%、東南アジア平均12.3% 出典:WTTC)

Vol.V006_05_1タイやマレーシア、シンガポールなどの他のASEAN諸国と比べると、まだ規模は小さいですが、観光業はベトナムにとって重要な産業の一つで、今後も成長が見込まれる分野です。
実際に様々な所を見てみることで、とても魅力のある国で、今後大いに発展していく可能性は大いに感じますが、数字でもその様子が見てわかります。

今後の課題としては、インフラ整備等も挙げられますが、人材教育が足りていないことも大きな課題のようです。
観光分野では年間3万人の求人に対し、求人要件に合う人材が2万5千人程度にとどまるとのこと。
現在就業している人も専門的な職業訓練を受けた人は20%程度で英語を話せる人も60%程度だそうです。
ベトナム政府観光局は、先進国からの観光客を呼び込むためにはより質のいいサービスを提供するため、職業訓練校などで求人要件を満たすような即戦力人材を育成していく必要があるという見解を示しています。

どんな産業を発展させるにも人材の育成というのは欠かせないものです。
日本をはじめとする先進国のベトナムへの直接投資でハードインフラの整備は可能ですが、人材教育といったソフトな面でも支援していけると、より発展を支援することができるのではないかと感じます。

文責:小嶋

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